MINI-Z 救命119番
ミニッツ&F1 最小回転半径調節

巻きの定義についておさらいしましょう

図のように、右は大回りだけど左はその場でクルクル回る、
これが巻き症状が現れている証拠です。

左右どちらもクルクル回る、もしくはどちらも大回りするのは
今回の調節とは関係有りません。
それは前後のグリップバランスを調節するべきものです。

図の巻き症状を改善する策として、タイヤの前後グリップバランスが
あげられますが、例えば左の巻きを修整するためにフロントのグリップを
落とし、リアのグリップを上げたとします。

結果、左巻きは治まるかもしれませんが、右コーナリング時にアンダー
ステアが強く出るようになってしまいます。

このことを踏まえて、今回のテーマは巻き直しではなく、左右の最小回転半径調節にしました。
先ずは今回お伝えする方法で、左右の回転半径を調節していただき、有る程度左右バランスが取れたところで
前後のグリップバランスを調節するのが理想だと思います。

対策方法:

イラストは左にコーナリングしているマシンを後ろから
見たところです。

左コーナリング時ですから車体は遠心力で右へ傾いています。
リアサスペンションの効果でリアタイヤは両輪とも接地しようと
車体とは逆方向へロールしますが、有る程度のところで限界が来て
イン側のリアタイヤは浮いてしまします。

このときデフの効果により、浮いたタイヤは車速以上に空転し、
重力により接地したときに路面を蹴飛ばします。
その瞬間、リアは流れオーバーステアになり、巻きが発生します

しかし左右でこの発生度合いに差があるのは何故でしょうか?
これは推測の域を出ませんが、左右の重量バランス、車体のねじれ、デフの構造などがあげられると思います。

では対策は? 両後輪とも地面に接地していればよいのですから、最初から後輪を傾けてセットするオフセット式にします。
上のイラストのように、左コーナーで巻くのなら、最初からイン側の左後輪を下げておけば良いということです。

左右のバランスさえ取れれば、後は前後のバランスでオーバーステアやアンダーステアの調節が出来ますからね
実際の対策は至って簡単で、スペーサーを挟むだけです。
では次ページで実際の対策をご紹介します。


トップページ > 修理・メンテナンスガイド > MINI-Z救命119番

2003.2.17