
第1章 フロントサスペンション
3.理想のサスペンション
1〜2項に渡りミニッツのサスペンション動作を見てきましが、ここでは理想のサスペンションを
考えてみたいと思います。
ミニッツとは直接関係有りませんが、予備知識としてご覧下さい。
まず前回使用したミニッツのサスペンション動作のイラストをご覧下さい。
スタビライザーにより姿勢を制御して両前輪の
接地面が地面と平行になると説明しました。
しかし、わずかでもシャーシーが傾いた場合、
キングピンに取り付けられている関係上、タイヤも
傾き、接地面積が減少してしまいます。
これが実際ミニッツのシャーシーが傾いた状態です。
タイヤの外側部分のみでグリップしていますね。
実はミニッツの傾き対策に一役買っているパーツが
もう一つあります。
それはタイヤです。
ここで、ミニッツの純正タイヤの形状を見てみましょう。
京商 MZW2-30 ハイグリップタイヤ(30°)
まだ未使用のタイヤです。
真ん中辺りがふくらんでいますね。
直進時は真ん中近辺でグリップしているのがわかります。
使用していくにつれて、使用頻度の高い真ん中近辺は削れていき、
徐々に平坦になっていきます。
コンピューター上で左右それぞれ10度傾けた場合をシュミレートしてみましたのでご覧下さい。
上の直進時の写真と比べて接地面積にそれほど大きな変化はないと思いませんか?
流石純正タイヤだけあって、シャーシーが傾くとタイヤも傾いてしまうという
ミニッツの弱点を補うように設計されているようですね。
スポンジタイヤなど使用する場合、角を整形した方がグリップが良くなるのは
この傾きと関係あると思われます。
京商純正のワイドタイヤが今ひとつ評判良くないのも何となくうなずけますね。
ミニッツの話はこれくらいにして、今項題目の理想のサスペンションの話しに戻ります。
車体が傾いても、タイヤのトレッド面が地面と平行になるサスペンション。
代表例としてダブルウィッシュボーンというタイプのサスペンションがあります。
次ページでダブルウィッシュボーンサスペンションの動作を見ていきましょう

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